世界を旅する会計士の日記

海外に出て感じたこと気づいたことを自分の視点から発信します。

中国一人っ子政策事情

 

今回は中国の一人っ子事情について。

ぼくの中国人の友達が実際に体験した話です。

 

この話を聞いて、子供の権利や親と子が一緒に生活できることができない矛盾、

一人っ子政策が原因で、悲しい幼少期を過ごす子供がたくさんいることを知り、

とても悲しい気持ちになりました。

 

 

まず、一人っ子政策についてですが、

 

みなさんご存知のとおり、

中国における人口増加抑制のための政策です。

 

原則として、ひと組の夫婦には一人の子供しか持つことができません。

 

しかし、あまり知られていませんが、

2人目の子供を持つことが許される例外規定が設けられています。

 

(1)最初に出産した子どもが障害者だった場合。 
(2)再婚した夫婦のうち片方に子どもがいない場合。 
(3)再婚した夫婦で2人とも子どもの親権を前夫、前妻が要している場合。 
(4)不妊症と診断され養子をとった後、妊娠した場合。 
(5)一人っ子同士の結婚の場合。 
(6)炭坑、深海など危険な職場で5年以上働き、なお現在も在職している場合。 
(7)夫婦双方の戸籍がいずれも農村にあり、最初に生まれた子供が女児の場合。 

 

今回のテーマは、7つ目の例外規定について。

農村地区では、働き手として、両親を養っていく存在として、

男の子が生まれてくること強く望まれています。

 

そのため、一人目の子供が、女の子だった場合に限り

二人目の子供を産んでもいいですよ。というのが、この例外規定です。

 

さて、もし二人目の子供も女の子だったら、どうするのでしょうか?

 

確率論的には、二人続けて女の子が生まれるなんてのは

かなり高い確率でありえますよね。

 

1/2×1/2= 1/4=25%

 

農村地域では、4家族にひと組は、二人続けて女の子が生まれます。

 

繰り返しますが、農村では男の子が産まれることが強く望まれています。

 

しかし、ぼくのその友達は、二番目の女の子でした。

 

両親はどうしても男の子が欲しいので、

女の子は伯父さんのところへ、養子に出されてそうです。

そのため、ほとんど両親とは生活をしたことがないそうです。

 

今では、大学も卒業し立派に働いています。しかし、子供の頃は、両親から望まれていない子なんだ、両親に捨てられたと負い目を持っていたそうです。

 

両親だって、こんな制度がなければ、次女を養子に出すこともなかったでしょう

女の子だからという理由で、疎まれたりすることもひょっとしたらなかったんじゃないでしょうか。

 

彼女のような状況は、特別なことではなく、

農村地区では本当によくあることだそうです。

 

直近ではこんなニュースもありました。

一人っ子政策の罰金を払えず自殺 http://news.livedoor.com/article/detail/8331179/

 

問題だらけの一人っ子政策、中央政府はこれらのことを鑑みて

政策を見直す時期に来ているんではないでしょうか。

 

それではまた。

 

それではまた。